最後の公開医学講座

2003年に葉山ハートセンターに入職して以来、医学公開講座を欠かさず行ってきました。
平均して一月に2回、多いときは3回したこともあります。丸7年以上継続して行ってきましたので、公開講座で使用するスライドを一瞥しただけで内容を諳んじるまでになりました。
2時間以内と決められた時間内で70枚あまりのスライドを使用して、よどみなく話さなくてはなりません。しかも相手は専門家ではなく、一般の方々です。
これは自分の勉強にもなりました。一般の方々からの質問にもわかりやすく答えなくてはならないために、掘り下げて勉強することが必要になります。

たとえば、卵巣機能です。 UAEの合併症の一つに卵巣機能低下が上げられます。 45歳以上の5-10%に起こるといられていますが、要するに閉経に近づくというわけです。

卵巣機能をどう評価するか。

基礎体温をつけることが正確に卵巣機能を把握できますが、現実的にUAE後の患者さんに基礎体温をつけさせるということは不可能です。

では女性ホルモンであるエストロゲンを測定するのはどうかというと、日内変動もあるし、性周期によって大きく違ってきます。

卵胞刺激ホルモンFSHが日内変動も大きくなく指標としていいだろうということになっています。

専門家相手なら、FSHが上昇する、、と言っただけで話しが通じますが、一般の方々はそうはいきません。

継続は力なりとはよく言ったもので丸7年医学公開講座ができたことは感謝せねばなりませんね。

本日の公開講座が葉山ハートセンター在職中最後の公開講座となります。