UAEの透視時間

透視時間は大切です。 なぜなら透視により被曝するからです。 UAEは骨盤部を透視しながら行う手技なので当然卵巣に被曝します。

専門的になりますが、一時的不妊になる被ばく線量、永久的不妊になる被曝線量は数値で示されています。

私は患者さんにおよそ10分程度の透視時間だし、心配するほどの被曝はありませんよ。と説明しています。

ではUAEの際、どのくらいの透視時間がかかるのでしょう。 アメリカのジョージタウン大学の研究では平均23分程度の透視時間であったと発表されています。

私は最初の1例目からずっと透視時間は記載しているのです。最初の1例目は私は助手でした。最初のうちは私は助手でしたが、7-8例目あたりから私が術者になり、10例目あたりからは手技を行うのは私だけになったのです。1998年の事です。

さて最初の1例目から106例目までの透視時間をグラフにしてみると面白いことがわかりました。

最初の20例のうち透視時間が10分以内だったのは4例ありました。 内1例は第2例目の患者さんでしたから正確に言うと私の手技ではありません。残りの3例はいずれも私の手技によるものでした。いずれも7-8分でした。

第1例目から106例目までのUAEにかかった透視時間は最短3.3分、最長45.2分で平均11.5分でした。

グラフをみてわかったことは数をこなせば早くなるのではなく、数をこなすことにより時間がかかる症例が少なくなると言うことでした。

最初の50症例のうち10分以内の透視時間で終えたのは25例ありました。

つまり最初から私はUAEを短時間に終えていたのでした。