子宮筋腫に対するUAE

子宮筋腫に対するUAEは1998年10月でした。 それまでは子宮ガンで出血が止まらない症例に対して行ったことはありました。進行したガンだったためガンの治療のためのUAEというより出血を軽減することが目的でした。
子宮筋腫に対するUAEは目的が違ってきます。 筋腫による症状(過多月経、月経痛、圧迫症状)を緩和することが目的です。 仮に緩和が半年程度であれば有効とはいえません。
最低でも3-5年は症状が緩和されていなくてはと考えます。
というのはリュープリンの注射1クールだけでおおよそ1年ほどは症状緩和が可能だからです。
3クール行えば3年ほどは症状緩和が期待できるのです。

UAEに関してはアメリカやフランスのデータでは3年でほぼ85%、5年で80%ほどが症状コントロールされているようです。

なんとなく良さそう思ってしまいますが、私は成績が悪いと思っています。

5年で20%が再発するということです。

あるクリニックだけで年間100症例ほどUAEを行いますが、5年で20%が再発するのなら5年以降毎年20人づつ再発するということになりますから10年やっていれば累積で100人が再発するということになります。

そのクリニックの院長先生と再発率に関して話しましたが「5年で20%も再発していたらやってられませんよ。せいぜい数%といったところですよ。」とおっしゃてくださいました。
ちょっとほっとしました。