第42回日本IVR学会総会


2013年5月16日-18日に開かれた日本IVR学会総会に出席してきました。
ここ数年IVR関係で新しい話題というのは特にありません。今回の発表内容も過去においてすでに確立された手技のまとめというか、現在どういった位置づけをしているかというものがほとんどでした。
UAEに関しては子宮筋腫、子宮腺筋症を対象とした発表は韓国からのポスター発表1題のみで、産科出血に対するUAEがほとんどでした。歴史的には産科出血のUAEのほうが古くからあり、子宮筋腫・腺筋症のUAEが新しいのです。
IVR学会では手技の全国規模での登録制度があり、専門医修練施設は手技を登録することができます。もちろん必須ではないし、IVRは専門医修練施設のみで行われているわけでもなく、循環器科や血管外科、脳外科で行った場合は登録されてないと思われるのですべてではありません。

学会会場では昨年のIVR件数が手技ごとに上位施設がスクリーンに公表されます。

ところで欧米で塞栓術に使用されているビーズ(Embosphere)が日本でも承認が取れ、まもなく使用可能になるようです。

販売元の日本化薬によると「Embosphere® Microspheres」は、豚ゼラチンを含浸およびコーティングしたアクリル系共重合体からなる非吸水性のビーズで、子宮筋腫、血管過多腫瘍や動静脈奇形を対象に50ヶ国以上で販売され、特に米国では子宮筋腫のUAE治療(子宮動脈塞栓術)に広く用いられているということです。

私はUAEに使用する塞栓物質はPVA、ゼルフォーム、スポンゼル、ジェルパートと使用してきましたが、ビーズを使用した経験はありません。

私はどの塞栓物質が一番いいのかは知りませんがそれぞれの塞栓物質の性質、性能を理解してそれを肌で感じ取って自分なりの最高のUAEができればいいわけです。