2018年のUAE

2018年に調布恵仁会クリニックで行われた子宮筋腫に対する動脈塞栓術(UAE)は284症例でした。手技的成功率は100%でした。(ただし子宮動脈のいずれか一方が欠損している場合は片側の塞栓で成功とカウント)
手技に関する合併症はmajorなもの0でした。minorなものとして、穿刺部周囲が青あざになる程度で特別処置を要しない皮下血腫は数例ありました。尚、UAE後3か月でダグラス窩膿瘍のため子宮全摘となったケースが1例ありました。UAEとの因果関係は不明です。
仮にUAEによる感染のため子宮全摘と考えると1/284≒0.35%となります。

また他院に招聘されてUAEを行った2例はいずれも手技的に成功し、合併症なしでした。

また、2017年にUAEをお受けになりUAE後1か月で自然妊娠し2018年に満期出産(初産)された42歳の患者さんがおられました。

2018年の他施設からの紹介患者さんは159名でした。

2016年4月に調布恵仁会クリニック開院以来827症例、府中恵仁会病院以来(2010.5)1657症例、1998年10月から換算すると約3500症例のUAEを施行させていただきました。

2019年も安全・確実・迅速なUAE診療をしてまいります。



透視時間10分以内を目指して

球状塞栓物質であるエンボスフィアは血流にのってゆっくりと末梢に流れていき、粒子径と閉塞する血管径とに相関関係があるためエンドポイントに達するまでどうしても時間がかかってしまい透視時間が(従来のゼラチンスポンジと比較して)延長してしまいがちでした。これは球状塞栓物質の扱いに精通していなかったとも言えます。これを打破するのが目標でした。つまりUAEの透視時間を10分以内で!が自らに課した目標でした。
先週、今週と9症例を自身のみが施行した症例では

8分6秒 4分48秒 19分24秒 7分12秒 9分48秒 4分54秒 6分42秒 8分48秒 9分

でした。

19分24秒かかった症例は卵巣動脈も塞栓したケースでした。

ほぼ目標を達成しました。

常に前進したいと思います。

調布恵仁会クリニックでのUAE

2016年4月15日に調布恵仁会クリニックを開院。以来ほぼ満床で経過し765症例を施術。うち3名の方が自然妊娠され無事出産されました。塞栓物質であるエンボスフィア使用での透視時間も本日は平均約9分(9分6秒)で私が目標とする10分以内を達成しつつあります。UAEのメリットは腹腔内操作がないため癒着ができにくいことであり、デメリットは放射線被曝があることです。したがってデメリットである放射線被曝をできるだけ少なくすること、すなわち手技に要する透視時間を短くすることが課題と考えて今までやってきました。UAEは個人技であることも私の性分に合っていました。
お陰様で1998年10月に第一例を経験して以来、3500症例を経験。UAEに従事して21年目になります。


最短の時間、最小の放射線被ばくで

2018年1月25例、2月24例を施行。3月は25例が予定されており年間300例のペースで順調に施術しております。塞栓物質のエンボスフィアは極めて優れた薬剤で血管に優しくゼラチンスポンジと比較して炎症性変化が少なく、かつ術後の痛みも少ないのですが、血流に乗ってゆっくりと流れていくために、どしても施術に時間がかかっていました。しかし、熟練することにより、最近では透視時間が10分を切るようになってきました。私のゼラチンスポンジでのUAEの平均透視時間は8.5分です。今週は7例をエンボスフィアで行い平均透視時間が9.86分でした。尚、経験したUAE症例数は3300例、うちエンボスフィアでのUAE症例は1104例になりました。

エンボスフィアを塞栓物質としたUAEの透視時間

2018年1月は26症例のUAEを施行しました。手技的には全例成功(子宮動脈が欠損している症例は除く)しており手技に要した透視時間は6分から23分で平均11.92分(11分55秒)でした。

明けましておめでとうございます。

調布恵仁会クリニックがオープンされて今年の4月でまる2年になります。
初年度2016年4/16-2017年3/31までに308症例、2017年1/1-2017年12/31までに302例と年間300例ペースでUAEを施行しています。初期成功率は100%でした。(統計的には子宮動脈の欠損がありますので100%にはなりませんが、要するに挿入できなくてあきらめた症例はありません。)手技に関しての大きな合併症なし。術後感染による子宮全摘なし。肺塞栓症なし。UAE後1週間での歩行障害、構音障害を1例に経験しましたが改善傾向でUAEとの因果関係は明らかでありませんでした。2018年もよろしくお願いいたします。

UAE後の妊娠・出産~最新のデータから~

http://pubs.rsna.org/doi/abs/10.1148/radiol.2017161495

UAE施行時の平均年齢35.9歳で妊娠率が40%というのはかなり驚異的な数字。

しかもUAE施行後ほぼ2年以内に妊娠しており、出産時の異常も多くない。

塞栓物質はPVAもしくはビーズ(エンボジーン;エンボスフィアと同じビーズと考えてよい。)で吸収されない塞栓物質が使用されている。(この論文では大部分がPVA)

挙児希望に配慮したUAEをpartial UFEと呼び控えめな塞栓となっている。
そうでないUAEをconventional UFEと呼んでいる。

partial UFEの妊娠率は46.3%、conventional UFEの妊娠率は37.7%。

透視時間の平均は8.5分とかなり早い。(これは私のゼラチンスポンジでのUAEの透視時間と同じ。論文では大部分がPVAが使用されているので早さは私と大差はない。エンボスフィアを塞栓物質として使用するとこの速さでやるのは困難。ただし不可能ではない。最近私は7分台で行うこともある。)