平均手技時間

 私のUAEに掛かる手技時間の平均は47分でした。これは消毒を開始してから止血が終了するまでの時間です。UAEもそうですが速さを競うことには意味がありません。無駄なことを省いて必要なことだけを行った結果が47分だったということにすぎません。

調布恵仁会UAEセンターの現況

私は学生時代は決して良く勉強したほうではありませんでしたが、微生物学やウイルス学は好きでした。コロナウイルスの名前をマスコミから聞いたとき(私はほとんどテレビを見ないのでネットのニュースで知りました。)、風邪の原因となるウイルスの一つであまり重篤にならないのでは?と思っていました。というか今も思っています。
学生時代に使用した内科の教科書はまだ持っていましたので調べてみるとコロナウイルスに関する記載はあるものの、重要とは言えずむしろライノウイルス、コクサッキーウイルス、アデノウイルスの方が病原性としては重要でした。
さてコロナウイルスはRNAウイルスで表面は脂質成分からなるエンベロープで覆われているので、エンベロープを破壊するアルコール、石鹸が有効です。また上気道感染なのでマスクをすることが予防となり得ます。(これには賛否両論あるようですが、私はわかりません。) したがって、できることは

1 よく手洗いする
2 ぺちゃくちゃしゃべりあわない
3 マスクをする
4 密にならない

ということになります。 
これを実践すればよい。1.2.4は私は以前から行っていたので苦になりません。
ぺちゃくちゃおしゃべりも嫌いです。(宴会などは大体1次会で帰ることが多いのです。)
クリニックの運営には上記を反映させればいいことになります。
簡単ですね。
幸いUAE外来は予約制などで患者さんも密になりません。
おかげさまで今週も6症例何事もなく終了しています。

数字で見る子宮筋腫に対するUAE

2020年1月は10例のUAEを施行しました。順不同ですが数字で見てみましょう。



 透視時間 手技時間  被曝線量(mG)   使用したエンボスフィア(本)
 9分30秒 41分 231 6
 7分54秒    40分 178 6
 12分48秒 53分 547 5.4
 6分48秒 40分 202 1.7
 6分54秒 47分 158 3
 11分6秒 53分 325 3.8
 16分54秒 75分 154 7.2
 7分48秒 45分 58 1.5
 8分6秒 45分 129 3.4
 8分42秒 52分 340 6

このうち、透視時間が12分48秒、16分54秒かかった2症例は片側の卵巣動脈塞栓も行っています。被曝線量は透視時間が長くなるほど増えますが、患者さんの体格によっても左右されます。(一般に痩せている人ほど少なく、筋腫が小さいほど少ない)
使用されるエンボスフィアの量も筋腫が大きく、血管に富んでいるほど多くなる傾向があります。
手技時間というのは消毒開始から止血終了までの時間です。カテーテルが挿入されてから抜くまでの時間ではありません。つまり動脈の穿刺や止血に手間取っていると手技時間は長くなってしまいます。
ここには出していませんが、エンボスフィアは造影剤で希釈するので使用量が増えるほど使用した造影剤の量は増えます。およそ70㏄から150㏄位と考えてください。
つまり子宮筋腫のUAE手技はすべて数字で表されるのです。