子宮腺筋症に対するUAEの治療効果を検証する(1)

自分のHPでも公開しているのですが、上のグラフがUAE後の症状コントロール率です。
2003年から2009年までにUAEを行った76例です。閉経になれば症状がなくなるので閉経になった時点でグラフは打ち切っています。
大まかに言えば5年のうちに1/3強の人は何らかの症状が再発するということになります。
軽い月経痛も、鎮痛剤を飲まなくては我慢できないほど強い月経痛も同じ“再発”として扱っているので主観的要因が入り込んでいるので純粋に科学的解析とはいえません。

UAE後の腺筋症病変部分の梗塞率によって治療効果が違っていることは経験的にわかっていましたので梗塞率の違いによってグループ分けをしてみました。

UAE後1ヶ月で造影MRIを撮り、腺筋症病変部が完全梗塞:GroupA(47/76=61.8%)、50-99%梗塞:GroupB(15/76=19.7%)、50%未満梗塞:GroupC(14/76=18.4%)と分けて解析すると下のようになりました。



あれ?梗塞率のいいB群が梗塞率の悪いC群より症状コントロール率が悪くなってしまいました。